150 分をものともしない
先週公開となった『涼宮ハルヒの消失』をさっそく見てきました。平日の朝一番に行ったにもかかわらず、座席はほぼ満席で大盛況でした。
原作は全巻読破済みのはずなのですが、小説の内容をすっぱり忘れていたおかげで真新しい物語として楽しめました。2 時間 30 分というビッグボリュームも、さして長いとは感じないくらいおもしろかったです。
涼宮ハルヒシリーズは「学園生活への憧憬」と「古典的 SF」の 2 つの柱で構成されていて、TVA 版が前者寄りだとすれば、映画は後者寄りのお話です。長門の想いによって変化した if の世界を、キョンの視点からタイムトラベルの手法を用いて復元していきます。なのでキョンがいつになく主人公らしく、セリフ+独白で全体の 95% くらいはキョンが喋ってるんじゃないかという勢いでした。スタッフロールの先頭は杉田智和さんにするべきでは。
スタッフロールと言えばマイクロソフトとファミリーマートがなかったのは意外でした。Windows 95 の起動音がリアルで泣いた。
消失といえば長門
照れたり怯えたりはにかんだりする、ちょっと感情的な長門さんの機微がきちんと描き分けられており、さすが京都アニメーションだなあと感心しました。なかでもキョンに入部届けを渡すシーンの照れ顔の破壊力はすごかったです。これで 53 万超えるぞ!
消失長門とノーマル長門が 1 回ずつ言う「ありがとう」のセリフは重かったですね。まったく異なる存在である 2 人の長門有希が唯一共通して持っているキョンへの想い。諸々の感情すべてがこの一言に集約されているような気がしました。
加えて、ラストシーンで雪が降るなかでのキョンのセリフはもはや反則ですね。
まとめ
エンドレスエイトではグズグズ文句を垂れましたが、この劇場版を観たあとならそれも許せるような気がしてくるのが悔しいです。エンドレスエイトがあっったからこその消失なんですよね。チクショー、まんまとはめられている…。
さて、アニメ 3 期も気になりますが、それより原作の続きが気になりますね。劇場版公開に合わせて「驚愕」が発刊されるという噂もありますがはて。かつてのお家騒動よろしく電撃文庫に移籍してでも良いのでさっさと続刊を出してください!ファンもそうそう悠長ではいられないぞ!