劇場アニメ『いばらの王 -King of Thorn-』を観てきた

公開初日にみてきた「いばらの王 -King of Thorn-」の感想などを書いてみようと思います。首都圏で上映してる映画館はほとんどなくなってしまいましたが、地方ではまだ上映されているところもあるかと思うのでネタバレにはご注意ください。

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原作既読のため話は知っていたのですが、劇場化されるにあたってかなり大胆なアレンジが加えられており、オリジナル作品として十分楽しめる内容に仕上がっていました。個人的には良いアレンジだったと思います。

内容をひとことで言うなら、「いばら姫+天空の城ラピュタ新世紀エヴァンゲリオン」という感じです。なんだそりゃ。いばら姫については、映画内でもそれがそのまま出てきます。カスミが王子でシズクがお姫様。いばら姫では、いばらの城で眠るお姫様を王子が助け出しハッピーエンドとなりますが、本作ではそうはいきません。王子に待ち受けているのは絶望と真実。

前半のコールドスリープ〜脱出劇にはぐいぐい引き込まれます。人間がモンスターに食べられてしまうようなグロシーンもきちんとグロく描写され、見ている方も緊張感が高まります。裏切り者は誰なのか?マルコーの正体は?ティムの存在は?ハリウッドの実写映画によくある脱出劇をアニメで再現しているような感じです。

後半の伏線回収にまつわる展開は早すぎて少しもったいないと感じました。原作漫画を読んでいないければ「えっ?えっ?」と混乱してしまうかもしれません。もうちょっと丁寧に描写して欲しかったなと思う反面、時間を考えると仕方がないかなとも思います。

原作漫画の世界観はそのままにほどよくアニメのためのアレンジがされており、作画も整っていて、とても楽しめる映画でした。映画で初めてこの物語を知ったひとはぜひ 2 回見てほしいですね。結末を知ったうえで見るといろいろな発見ができると思います。

いばらの王 -King of Thorn-
(2017-08-11)
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