劇場アニメ『劇場版 魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語』を観てきた

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深夜アニメの延長戦としての劇場アニメで、これほどの満足感を得られたのは久しぶりというくらい満足の行く内容でした。まだ観てないひとは今すぐ観に行きましょう。明日の予定は全部キャンセルしましょう。

本当の思いが語られる

本編はテレビアニメ版の真意を描く前半と、それらすべてを踏み躙る後半とで構成されています。

テレビアニメ版はほぼ美樹さやかの物語だった(僕はそう思っています)ので、それ以外のキャラクターの本当の思いはなんとなくでしか描かれていませんでしたが、前半ではこれらに明確な答えが提示されます。

特に巴マミ鹿目まどかが誰が見ても辛いだろう状況をしっかり辛いと思っていたと吐露するのには、そりゃそうだよな〜と思いつつも改めて明言されるとグッとくるものがありました。

前半は暁美ほむらの理想であると同時に、2 年前のテレビアニメ版放送開始時に僕たちが思い描いた、「本当に見たかった魔法少女まどか☆マギカ」でもあると思います。劇中最初に登場するのが「魔法少女になった鹿目まどか」であるのもそんなファンサービスなのかなと思います。

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グリム童話のような残酷さ

そして物語は理想の魔法少女まどか☆マギカから急転、誰も望んでいなかった魔法少女まどか☆マギカへと進んで行きます。

後半ではテレビアニメ版のその後を描きつつ、暁美ほむらの本当の思いと、それから歪んでしまった思いが同時に語られます。しかしテレビアニメ版で彼女が彼女である理由のすべてを失ったあとどういう思いでいたのか、最終回のラストと今回の劇場版のオープニングで彼女がひとりぼっちでいる砂漠は彼女の心象風景そのものなのではないのか、そもそも彼女はそんなに強い人間だっただろうか、そう考えると歪むべくして歪んだ思いではないかと納得できる気がします。

これまで暁美ほむらは独善的であるという描かれ方がされてきましたが、それと同じように鹿目まどかもまた独善的だったということなのでしょう。

パッと見ではハッピーエンドのように見えたテレビアニメ版の最終回のあとには残酷さだけが残っていたというグリム童話のようなメソッドになっていると感じました。

その後のその後は必要か

だいぶ含みを持たせて終わっているのでいくらでも続編は制作可能という感じでしたが、さらに続編が必要かどうかは微妙という気がします。

僕としてはメリーバッドエンドはメリーバッドエンドだからこそ価値があると思いますし、これ以上続けるのはキャラクターに対して残酷すぎるなあと思います。メリーバッドエンドならまだしも、バッドエンドにしかねないひとが脚本書いてますしね。

その他雑感

ここまで書いてネタバレもクソもないと思うので雑感をメモ。

  • さやかちゃんの変身ブレイクダンスは卑怯
  • さやかちゃん円環の理でよろしくやってて京子かわいそう
  • さやかちゃん一周してなんか美味しいポジションになってる
  • 百江なぎさって本当に必要だったんですかね
  • キュウべえさんやっぱクズだわ
  • サイコレズは怖い
  • 「悪魔ほむら」って単語を考えたひとの才能に嫉妬する
  • オープニングで踊るアニメは名作

入場特典はまど神様でした。三週目にもう一回観に行きたいです。