過去と現在のおすすめ漫画を厳選して紹介するよ

「顔が見える選書」は難しい

おすすめ漫画100選みたいなやつがブログ界隈で流行っておるわけですが、それに対して「選者の顔が見えない!」という意見が出たりもしている昨今。

年に数百冊も漫画を読むような漫画オタクにとっても、年に数冊しか読まない非漫画オタクにとっても、人気がある漫画は面白いから人気なわけで、つまり、だいたい誰が選んでも似通った「顔が見えない選書」になってしまうのは仕方がないと思うんですよね。そのうえ数百冊も紹介したら被る確率は上がり、どんどん顔は見えなくなっていくわけで……。

という分析をしたうえで、僕もおすすめ漫画を紹介したいのでこの話題に便乗します。レギュレーションは以下のとおり。

  • 過去に読んだすべての漫画から完結済みのものを3タイトル
  • 一年以内に新刊が発行され、かつ未完結のものを3タイトル

過去にどんな漫画を読んできて、今はどんな漫画が好きなのかを、雑音が混ざらない程度の冊数で紹介することが「顔が見える選書」になると考えました。それではどうぞ。

完結済みのおすすめ漫画3選

宇宙英雄物語

全8巻完結。僕がオタクになった原点とも言える漫画です。過去のスペオペ作品をおちょくったパロネタ、作者の執拗さを感じる舞台設定、熱い物語、かわいい女の子、すべてあります。機械とファンタジーの話を書かせたら伊東岳彦の右に出るひとはいないのではと、今でも思っています。

伊東岳彦ゼーガペイン(アニメ)の原作もやっているので、あれが好きなひとはハマるかもしれません。単行本は絶版のため入手困難、電子書籍版も存在しないためおすすめはし難いですが、うちに来れば読めます。

レヴァリアース

全3巻完結。ジャンプではなくガンガンで育った人間にとって夜麻みゆきは教祖みたいなところがあると思います。

ドラクエのようなファンタジーをオッツ・キィムという独特の世界観で描いた一連の作品群の最初の物語です。とにかく濃密で、とにかく優しくて、残酷。脳がまだ新鮮だった頃の僕にとってラストの展開は衝撃でした。マンガ図書館 Z で無料で読めるので是非読んでください。

ちなみに主人公ウリックの物語には続きがあり、「刻の大地」という作品でそれが描かれているのですが、めちゃくちゃ中途半端なところで連載が中断して15年以上が経っており……15年!?

まじかあ……死ぬまでには完結してほしいなあ……。

ナイトメア☆チルドレン

全5巻完結。藤野もやむ夜麻みゆきインスパイアの第二世代くらいの作家だと思います(適当)。

邪眼を持った子供(ナイトメアチルドレン)と親友だった少年少女たちの物語。わりと残酷な内容をかわいい絵柄でさらっと描いていて、今読み返すと背筋が寒くなります。どの作家にも言えることだけど処女作の密度の高さってすごいよね。

最近になってペンネームを桑佳あさに変えコミックキューンで執筆を再開したのでこちらも楽しみです。

続刊中のおすすめ漫画3選

Aチャンネル

6巻続刊中。きららの四コマ漫画にありがちなかわいいだけのオチなしヤマなし四コマ漫画風漫画ではなく、起承転結がある四コマ漫画として成立していながらかわいいところが好きです。

アニメではこの良さがスポイルされ、ありきたりな日常アニメになってしまったのが残念でした。キャラソンはありきたりではなかったですが……。逆にアニメから漫画を手に取ったひとはギャグ要素の強さに驚くかもしれないですね。

ひとりぼっちの地球侵略

8巻続刊中。デジタルの綺麗な線より、ケント紙にガラスペンで描かれたような線が好きというようなタイプのひとには心地良い漫画だと思います。SFのようなラブコメのような漫画です。先輩がかわいいのはもちろん、少年が少年らしく描かれているのが好きです。期待を煽って前のめりな姿勢で楽しむ作品ではないので、とりあえず試し読みをしてみてください

この美術部には問題がある!

4巻続刊中。今、一番おすすめのラブコメ漫画です。

とにかく宇佐美さんのすれ違って空回って赤面する姿がかわいくて、宇佐美さんのかわいさだけで一点突破しようという心意気を感じます。今ならニコニコ静画でたっぷり試し読みできますし、月末には最新第五巻が発売されるので是非!

あとがき

顔は見えましたか?

レヴァリアースの項でも書きましたが、ジャンプサンデーマガジンの文化で育っていないので友情・努力・勝利の漫画にあまり馴染みがなく、かわいい・すこし不思議・ファンタジーが主食みたいなところは伝わったのではないかと思います。

みなさんも自分の書きやすいレギュレーションを作っておすすめ漫画を紹介してください!