ヤクザはポイ活ができないのか?四大共通ポイントの規約を確認してみた

暴力団員がその身分を隠してスーパーのポイントカードをつくったら逮捕された」という、ややおもしろ寄りの残念ニュースがありました。

https://newsdig.tbs.co.jp/articles/cbc/353329?display=1newsdig.tbs.co.jp

TBS系のニュースはすぐに消えるので魚拓

ポイントカードの規約に反社条項があったおかげでお縄となったようです。ヤクザはポイ活もできないんですね~。

……本当か?

本当にヤクザはポイ活ができないのか?ひとつくらいヤクザでも集められるポイントがあるんじゃないか?ということが気になったので、四大共通ポイントの規約を確認して、ヤクザでも集められるポイントがないか調べてみました。

おことわり

  • 僕は法律の専門家でもなんでもないので読み違えている可能性があります。その場合はやんわり指摘してくれると助かります。
  • この文章では「暴力団」「反社」「ヤクザ」を厳密に使い分けていません。

dポイント

dポイントクラブ会員規約

dpoint.docomo.ne.jp

dポイントクラブ会員規約にはそのものズバリ、反社会的勢力の排除に関する条項があります。

dポイントクラブ会員規約 第13条

暴力団員はもちろん、その関係者であってもdポイントクラブに登録することはできません。将来に渡って反社にならないことも誓約させられています。さすが元国有企業ですね。

ヤクザはdポイントを貯めていいか

やめておいたほうが良さそうです。

Pontaポイント

Ponta会員規約

policy.ponta.jp

Pontaポイントの規約では、反社会的勢力は会員になれないことを明記しています。

Ponta会員規約 第2条-7

さらに、会員登録時点で反社でなくとも会員登録後に反社になった場合は除名するとの記載もあります。万全ですね。

Ponta会員規約 第8条-1-(6)

ヤクザはPontaポイントを貯めていいか

やめておいたほうが良さそうです。

楽天ポイント

楽天会員規約

楽天の規約は会員、ポイント、カードの3つに分かれています。まずは楽天会員の規約を見てみます。

corp.rakuten.co.jp

過去に会員資格が取り消されたことがあったり、個別の判断で楽天がふさわしくないと判断した場合には会員登録できないようですが、名指しで反社会的勢力をお断りしている文言はありません。

楽天会員規約 第2条

禁止事項のなかには「楽天会員が反社会的勢力に対して利益を供与したりしてはいけない」ということが書かれていますが、反社会的勢力の人間が自身のために楽天会員になるぶんには問題ないように読めます。

楽天会員規約 第8条

楽天ポイント規約

次にポイントの規約を見てみます。

corp.rakuten.co.jp

こちらにも反社会的勢力であることを理由にポイントが付与されないなどの記載はありません。ただ、違法行為があった場合はポイントを取り消すことがあるという記載があります。

楽天ポイント規約 第5条

ここで想定しているのは盗難カードで決済をしたとかのような気がしますが、ともかく違法行為はだめと書かれているので、たとえば人を殺したりするとポイントは取り消されそうです。楽天ポイントを貯めたいなら人は殺さないほうが良いでしょう。

楽天ポイントカード規約

最後に、楽天ポイントを街のお店などで使うときに必要になるポイントカードの規約も見てみます。

pointcard.rakuten.co.jp

第11条に、ユーザが反社会的勢力である場合、楽天ポイントカードの一時停止や登録削除、楽天会員資格そのものの取り消しなどを行うと書かれています。

楽天ポイントカード利用規約 第11条

楽天会員や楽天ポイントの規約では反社条項を明確にはしていなかったのに、楽天ポイントを街へ持ち出そうとした途端に反社条項が出てくるのは、楽天サービス内にヤクザがいるぶんにはギリギリ許せるけど、加盟店の実店鋪にヤクザが向かうのはさすがにイカンということなのでしょうか。楽天のさじ加減を感じますね。

ヤクザは楽天ポイントを貯めるべきか?

楽天ポイントは「会員登録だけならOK」「犯罪者からはポイントを取り消し」「街のお店で貯める・使うのはNG」というグラデーションになっていることがわかりました。

楽天ポイントカードは持たず、楽天サービス内で貯める・使う目的で楽天ポイントを貯めるのはギリギリ大丈夫そうです。ただ、犯罪を犯すとポイントが取り消されるので合法な反社でいる必要があります。合法な反社ってなに?

Tポイント

T会員規約

Tカードの規約も会員規約とポイント規約に分かれています。まずは会員の規約から。

www.ccc.co.jp

T会員ネットサービスの登録にあたって虚偽申告をした場合や、過去に強制退会されたことがある場合は登録できないとあります。しかし、名指しで反社会的勢力を拒否する文言はありません。除名の条件も同じです。

T会員規約 第2条-1-(3)(4)

Tカードの申し込みにも反社会的勢力を拒否する文言はありません。

T会員規約 第2条-2-(3)

T会員ネットサービスおよびTカードの除名に関する条文にも反社会的勢力であることを理由に除名されるとは明記されていません。

T会員規約 第3条-2-(1)

ポイントサービス利用規約

こっちはポイントの規約です。

www.ccc.co.jp

反社会的勢力であることを理由にポイントが取り消されたり、資格が剥奪されたりということはなさそうです。いや、「その他当社判断」という部分にすべて押し込められている可能性はありますが、少なくとも明言はされていません。

ポイントサービス利用規約 第5条

ヤクザはTポイントを貯めていいか

Tポイントは会員規約にもポイント規約にも反社会的勢力のはの字も暴力排除のぼの字も出てこないので、四大共通ポイントのなかでは一番ヤクザフレンドリーなポイントサービスかもしれません。

貯まりにくく、使いにくく、参加企業もどんどん手を引いて衰退の一途という雰囲気のTポイントですが、ポイ活をしたいヤクザはTポイントを選ぶとよさそうです。

結論

ヤクザはTポイントを貯めよう!